SPCH100(Foundations of Oral Communication)について

1.はじめに

今回は、ブリッジプログラムのオプション授業であるSPCH100(Foundations of Oral Communication)について紹介します。この授業は、Second Bachelor's Degree等を除き、原則必修の授業なので、メリーランド大学グローバルキャンパスの多くの学生が受講する授業です。

同じ授業でも先生により進め方が違う場合があるため、今回の内容はあくまで一例であることを予めお含みおきください。

 

 

 

2.概要

SPCH100(Foundations of Oral Communication)は、大学における対人コミュニケーションに必要なスキルを学ぶ授業です。授業を受けることで得られるものは以下のとおりです。(シラバスに基づく)

・インターパーソナルコミュニケーション、グループコミュニケーション、パブリックコミュニケーションを学ぶ。

・建設的に他者の話を聞き、批判的な評価をし、適切に返答する。

・正確な情報を統合し、適切な戦略を用い、効果的なメッセージを作る。

 

私が受講した授業は、週1で3時間のZoomの授業で、計7週の授業でした。(※通常は8週とのこと)また、ブリッジプログラムではないSPCH100の授業だったんですが、ブリッジプログラムの担当の方に臨時でセッティングいただいた、ほぼ全員が日本人の授業でした。

 

3.グループワークについて

この授業はコミュニケーションを学ぶ授業ということもあり、授業中に多くのグループワークが行われます。先生のお題に対してクラスメイトと1対1やグループでのディスカッションを行います。具体的には、以下のようなお題が出されました。

 

・店員/客、上司/部下といった関係性の会話を、パートナーと考えましょう。
・パートナーと考えた会話をクラスで実演しましょう。※意外と難しかったです。

 

・初めてあった人がどんな人か判断するプロセスについて、話し合いましょう。

・就職面接のビデオを見て、就活生に対して求人側が思っているであろうことをリストアップしましょう。

 

こういった内容のディスカッションが、これより簡単なものも含めて1回の授業で3〜4回行われます。

 

4.宿題について

この授業で課された宿題は以下のとおりです。

・Weekly Discussionの投稿と他のクラスメイトの投稿への返信(2名分)

「コミュニケーションが上手だと思う人は?」といった複数のお題について、掲示板に投稿する宿題です。他の授業と同様に、クラスメイトの投稿へのコメントを求められます。

 

・Learning Resourcesの通読と小テストの実施

コミュニケーションに関するリーディング教材の通読とその内容のオンライン上の小テストを受講する宿題です。量がかなり多いので、私はほとんど読み切れませんでした、、、

 

5.提出課題・発表について

以上の宿題に加え、ドラフトを含めて週1のペースで課される課題を提出する必要があります。代表的な課題を紹介します。

 

・Elevetor Pitch

いわゆるエレベータートークを録画し、提出する課題です。Elevator Pitchとは、エレベーターの中で行えるような短いプレゼンを行うことを指します。1分〜2分程度、自分の就職活動のアピールや商品の営業を行うことが課題として課されます。1度提出した翌週に、他のクラスメイトや先生の批評を基にブラッシュアップしたリテイクを提出することになります。

・Informative Briefing

パワーポイント等を用いて、特定の商品、概念、習慣などについて、客観的に事実に基づいた情報を聞き手に伝える3〜5分程度のスピーチを授業中に発表します。

客観的な事実を提示することが目的で、自分の意見を可能な限り含めないことが求められます。自分の意見を含んだスピーチについては、次の課題で行うことになります。

・Persuasive Speech

パワーポイント等を用いて、自分の意見を聞き手に納得させる6〜8分程度のスピーチを授業中に発表します。

スピーチによって聴衆の考えを変えることが目的です。前回のInformative Briefingを発展させる形で行いますが、こちらは自分の考えを聞き手に納得させることが必要です。ここでは、説得力を増す方法として、Ehos, Pathos, Logosといった概念を学びます。また、新聞記事やサイトといった4つの根拠を提示する必要があります。

 

6.ブリッジプログラムとレギュラーの授業のどちらがオススメか

留学経験や海外経験がない方は、ブリッジプログラムのオプションとして受講することをおすすめします。なぜなら、ネイティブの英語はとても聞き取りにくい上、授業中はかなりの量のグループワークを行う必要があるからです。ブリッジプログラムのおかげで一定の自信を付けたつもりだったのですが、初めてネイティブの人と授業を受けたときは、相手の言っていることが分からず、また、こちらの言いたいことも伝わらず、とても骨が折れました。これはどのブリッジプログラム受講生も通る道だと思いますが、オリエンテーション的な要素の強く、成績への影響が比較的少ないPACE111の授業で体験するのがいいかと思います。こういった理由から、ブリッジプログラムのオプションとして受講することをおすすめします。

ただし、これはほとんどの授業をオンライン(通信制)で参加しようとしている立場からの発言ですので、対面やZoomの授業を中心に受講を検討している方については、遅かれ早かれネイティブとの会話に直面すると思いますので、レギュラーの授業に参加したほうがいいという意見もあるかと思います。

また、ネイティブ学生と強制的に英語を話す機会になることは間違いないので、英語力をつけたいという強い思いがあり、メンタルに自信がある人はレギュラーの授業を履修するのもいいかもしれません。

 

7.おわりに

以上、SPCH100(Foundations of Oral Communication)の授業の紹介でした。

Second Bahelor's Degree(第2学士号)の取得を目指している私にとって必修の授業ではなかったのですが、スピーキングを苦手としていたので履修してみました。履修した結果、説得力を増す方法などを学ぶことが出来、英語でプレゼンテーションをする自信がついたので、履修してよかったと思っています。

基地内大学の主要な制度についてはだいたい紹介した気がするので、今後は今回のように履修した授業の概要や感想を中心にまとめてみようと考えています。

もし、他にも基地内大学について知りたいことがありましたら記事にまとめてみようと思いますので、コメントにて遠慮なくご教示いただけると嬉しいです。