基地内大学のブリッジプログラムの各授業(コース)について

はじめに

今回は、基地内大学ブリッジプログラムの各授業(英語ではcourseと言われてました)の内容について、具体的に紹介したいと思います。

この内容は、私がオンライン(zoom)で受講した際の内容に基づきます。先生や場所によって異なる内容もあるかもしれませんので、その点あらかじめお含みおきください。

また、授業の内容について、ネタバレを避けたいという方は、ここで戻るボタンを押していただけたらと思います。

 

 

コースの概要について

概要についてはすでに一度紹介しているところですが、念のためここでも簡単に触れておこうと思います。

ブリッジプログラムでは、1年間を通じて5つのコースを受講することになります。1つのコースでは、3時間の授業が平日に週2回、それを8週間で行います。。

12月の中旬から1月の上旬までの間はお休みとなり、それ以外はコース毎に1週間程度のお休み期間を経て、次のコースに進むことになります。もしコースを落第した場合、次のコースには進めず、来年のブリッジプログラムまで待つ必要があるそうです。

担当する先生は、1年間でずっと同じではなく、コース毎に変わることもあれば同じ場合もありました。

なお、最初とその次に受講する2つのコースについては、正規学生となった場合も卒業に必要な単位として認められませんが、3つのコースは卒業に必要な単位として認められます。

以降は、それぞれのコースの内容について紹介していきます。

 

8月下旬~10 月中旬 Interpersonal Communication Skills

CEFR B1-B2レベルのナショジオの教材と文法の教科書を用い、大学で必要なリスニングとスピーキングのスキルを学びます。グループでのプレゼンテーションを何度か行います。具体的には、教科書のリスニング教材を聞いたりして、リスニングやメモの方法、スピーキングのコツを学びます。また、英文法についても、一から学び、問題をクラスメイトと一緒に解くといったことも行います。

授業のはじめにあいさつの時間を多く取るなど、語学学校や英会話教室的な雰囲気で受講することが出来、不安もありながらも楽しく参加していました。ただし、授業を聞いているだけではなく、積極的な発言を求められるので、その点は日本の授業と違うなとカルチャーショックを受けていました。

今までは日本語で学んでいた英文法を、初めて英語で学びなおすので、先生が使う文法用語がよく分からないと思いながら授業を受けていました。


10月下旬~12 月中旬 Integrated Skills for College Literacy

最初は前回の授業と同じ教科書を使用し、その後CEFR B2レベルのナショジオの教材と文法の教科書を用い、大学で必要なリーディングとライティングのスキルを学びます。前回はリスニングが多かったのに対して、今回はリーディングが中心となるのが特徴です。なので、事前に教科書のリーディング教材を読み、クラスメイトと問題を解くことが多かったです。ただし、ライティングの課題も出てくるので、その点が大変だったと当時は思いました。

前回と同様に、グループでのプレゼンテーションを何度か行います。


1月中旬~3 月中旬 Integrated skills for Academic Success

前回のクラスの残りのチャプターを消化し、その後Narrative Essayの書き方を中心に学びます。Narrative Essayとは、過去の自分の体験を主観的に語る、物語的な書き方のエッセイです。


3月中旬~ 5 月中旬 Academic Writing Ⅰ

これ以降のコースは、受講者は日本人(非ネイティブ)ですが、ネイティブ学生(正規学生)と同じ内容を学ぶことになります。(先生からこのように発破をかけられたことを覚えています)

このコースでは、Research Essayの書き方を学びます。Research Essayとは、自分の主張を根拠や引用を基に組み立てるレポートを指し、UMGCの多くの授業で提出が必要な課題の様式になります。具体的な内容としては、先生が提示する新聞記事を読み込み、そのうち自分が選んだテーマでResearch Essayを作ります。Thesis Statement、Topic Sentence、Supporting DetailといったEssayの構成や引用・要約の方法について、みっちり叩き込まれます。また、Research Essayは一度提出して終わりではなく、ドラフト(案)の段階で何度か提出し、先生からの指摘を踏まえ、リバイスしていくことになります。リバイスにあたっては、授業時間外に先生との1対1のZoom面談が行われました。

このとき毎週いくつかの新聞記事を読み、ディスカッションボードに自分の意見を書き込むことが宿題として提示されるのですが、読む量が大量だったのでディスカッションに必要な箇所しか読まなかったところ、Research Essayを書くときに全て読む必要が出てきたので後々苦労しました。


6月上旬~7 月下旬 Academic Writing Ⅱ

前回に引き続き、Research Essayの書き方を学びます。前回はあらかじめ提示される新聞記事を基に自分でテーマを決め、Research Essayを書いたのに対し、この授業では自分で根拠となる論文を探す必要があります。

しかも、5年以内に掲載された学術論文を含む文献を6つほど使用するよう指示されます。なので、大学のオンラインライブラリーの使用方法についてもこの授業で学ぶことになります。

他方で、Research Essayの書き方については、前回と共通するものがほとんどで、一度前回のコースで学んだ内容の復習となっている箇所も多かったです。(私の場合は、前回のコースと今回のコースで先生が変わったので同じ内容をしてしまったという点が大きいかもしれません)ただし、提出するEssayの文量としてはこちらの方が多く、ドラフトを経た最後の提出版は2,000語以上が要件となっていたことから、提出するまではとても大変でした。

しかし、これらの2コースにより、Research Essayの書き方を深く身につけることが出来たと実感しています。

英語のレポート経験がない方が2,000語と聞くと大変だと思われるかもしれませんが(経験がない私は授業中にそれを聞いて震えあがっていました)、Learning Resourse(教材)に詳しく書き方等が書かれているので、大変でしたがなんとかなりました。

 

おわりに

以上が、ブリッジプログラムの各コースの内容です。前回の記事にも書いたとおり、英語の4技能をバランスよく学ぶことができる一方で、一番重点が置かれるのはライティングです。私はライティングが苦手分野だったのですが、これらのコースのおかげでライティングの能力をかなり伸ばすことが出来ました。

今回の記事では、授業の宿題についてあまり触れていなかったのですが、ブリッジプログラムはかなりの量の宿題が毎回の授業で課されます。それについては、また別の機会にまとめようと思います。